はじめに
SFフライトシムMMO、Elite Dangerousは、2021年に発売された拡張パック「Odyssey」によって、ついに宇宙船から降りてドンパチできるようになった。フライトシムとは???
当初はただ降りて銃撃つだけかと思っていたのだが、意外とロールプレイ要素が盛り込まれていてよかった。数年ぶりに復帰したCMDRの一人としていろいろ偏見でレビューしていこうと思います。
もくじ
On Foot周りの追加要素
Odyssey拡張パックの導入により、CMDRたる我々は
- 着陸可能な惑星
- 着陸可能なステーション
で船から降りて自分の足で歩くことが可能になった。ステーション内のコンコースを歩いて、自力で各種サービスを受けに行くことができるのだ。これはロールプレイが捗る。
On Footによる新たなロール(遊び方=金策手段)として、Mercenary(傭兵)とExobiologist(外宇宙生物学者)が追加された。これらは個別にランクがあるので既存ロール全部Elite済みの全方位Jamesonなアナタももう一回ランク上げさえてもらえます。ヨカッタネ!
もちろん、これらに従うことなく、徒歩で思うさま冒険したり、ミッションクリアしたり、いままで通り徒歩を忘れて船に乗ってThargoid戦争に参加しても構わない。
スーツと大量のアイテム
On Footプレイを助けるため3種類のスーツが導入された。これらは個別にレベル上げとエンジニア強化がある。また、HPやバッテリーの回復、敵を吹っ飛ばすグレなど大量の消費アイテムと、On Foot関連の強化を行う大量の素材アイテムが追加された。
On Foot関連強化素材はOn Footでしか手に入らないものが殆どなので、強化するならある程度のやり込みが必要になってくる。
スーツまとめ
どれか一つを使い続ける、というよりは全部用意しておいて状況に合わせて着替える感じです。On Foot探索中でもSRVや船の中で着替えることが出来ます。
- フライトスーツ(初期装備)
- 他スーツの劣化なのでもはや着ることはないだろう
- マーヴェリックスーツ
- バックパックがデカい。専用装備のアークカッターで一部ロックを焼き切れる
- 一部サルベージミッションはアークカッター必須
- 窃盗含むアイテム回収で大活躍
- アルテミススーツ
- 専用装備のジェネティックサンプラーで生体サンプルを回収できる
- Exobiologistプレイに必須
- 戦闘能力は低いので普段使いにはあまり向かない
- ドミネータースーツ
- シールドが最も固く、メインウェポンを二つ装備できて火力も高い。ウメェ
- グレも一杯持てるので戦闘面は優秀
- リロードが遅いロケランやSRも二本持ちでケアできる
- 正面から戦闘するプレイ向きだがバックパックが小さくアイテム回収に向かない
- CZなら問題ないが基地鎮圧後はマヴェにお着換え
- シールドが最も固く、メインウェポンを二つ装備できて火力も高い。ウメェ
マヴェの汎用性が高すぎるのでぶっちゃけると常にマヴェ着て、必要なタイミングでお着換えするのが望ましい。
ドミネーターは武器二本持てるので弾数に余裕が持てる*1がCZぐらいでしか活躍できないかも? ちょっとした討伐ならSRVで戦えるし船からミサイルブッパも有効。暗殺ミッションはステルス成功ならそんなに弾いらない。というか弾無くても倒せる。*2
基地を強襲中に不意に見つけたロックをアークカッターで切りたい場面が多々あり、都度着替えるのも面倒なのでマヴェにもいい武器を持たせておくべきである。
アークカッターはアイテム回収以外にも
- ドアのエネルギーソケットをこじ開けてオーバーロードさせてロック解除する
- 空気発生装置の操作パネルをこじ開けて停止させる
- 警備が飛んでくるので倒したり、おびき寄せて逆側の建物を漁ったりする
といった感じで基地強襲、ステルス問わず幅広く利用する。
ロール
Mercenary
所謂On Footで生体採取以外の金策全般
海賊相手にドンパチで得られる懸賞金が凄く少ないので、主にコンコースで以下のようなミッションを受けて稼ぐ。サルベージミッションも戦闘発生率が高く、最低限の武装が必要。
- XXXにいる海賊共の基地を制圧してきなさい
- 制圧後はマヴェでゆっくりルート出来てウマイ
- XXXのどこかにいる無法者どもの基地を探し出してYYY人倒してきなさい
- 増援がポコポコくるが、SRVで潰すか建物に籠って各個撃破が比較的有効
- 増援が収まったらマヴェに着替えて居住区の残党を片付けつつ資材をルートする
- XXXの墜落地点からYYYを回収してきなさい
- 墜落地点の残党やライバル業者と戦闘になる事も多い
- アークカッターで船の部品やマテリアルが貰えてうれしい
- XXXにいるYYYを暗殺してきなさい
- 基地から逃げて別の場所に行ったり、そのままLostでミッション失敗になったりと難しい
- 基地には大量の護衛がいることが多く、ステルスプレイが求められる
- XXXの基地にあるYYYを無力化しなさい / YYYを盗んできなさい
- 金払いがいいが違法である事が多く、基本ステルスプレイになる
- 基地のセキュリティに見つからなければ罰金が付かないミッションが殆どなのであまり気にしなくてもいい
- 基地の構造を覚えたり、基地のアクセス制限を理解したりする必要がある
- 金払いがいいが違法である事が多く、基本ステルスプレイになる
- 基地の電源を入れなおしてきなさい
- ならず者の排除や火災の鎮火を追加で依頼されることも
- 火災が起きている建物の酸素を止めると消火できる
- Conflict Zoneにおける拠点制圧戦争(後述)
戦闘員は警戒中にシールドを貼っているため、プラズマ武器が無い場合、エネルギー武器と物理武器を一本ずつ持つことになるだろう。
開けた場所であれば、スカラベに乗り込んでタレットでハチの巣にするか、ひき逃げアタックが有効。
また、研究員などの非戦闘員はシールドが無く、武器も弱いので残弾数が気になるならハンドガンを物理にして速やかに仕留めよう。
一応船で強襲することもできなくはない。船の装備は人間が小さすぎて当たらないがミサイルや魚雷の爆風が有効。 Fixedのミサイルを地面に向けて撃てば概ね二発でトバすことが出来る。
Exobiologist
惑星をスキャンし、地表に点在している生命のサンプルを採取して販売する。Detailed Surface Scanner(DSS)がほぼ必須装備で、船で惑星スキャン -> 降りてSRVで地表爆走して生体探し、の手順となる。
生体は複数の群からサンプルを取る必要があり、一つ見つけたらそこから離れた場所に同じ種を発見して採取する。3個回収でサンプルとして確定できる。
人間と侵略宇宙人を除けば貴重な生命体なのでぜひとも研究したいところだが、かなり広範囲に点在しており見つけるのが難しい。高速な船で低空をかっ飛ばすと見つけやすいらしい。生息可能域にビッシリ、みたいな状況を想像すると肩透かしを食らうだろう。
サンプル採取中に別の種を採取することはできない。その場合、収集中だった未確定のサンプルは破棄される。この点も地味に難易度を上げており、あと一つでサンプルが完成する状況で別の種族を見つけたときに悩みまくる。
手間がかかるのでその分一発あたりの支払は多めで燃料費以外殆ど元手はかからないが、探検家同様稼ぎとしてとらえると根気と愛が必要。
兎に角一撃あたりの払いが良く、危険度もかなり低いので戦闘せずに序盤からできる金策としてはかなり強いかもしれない。
コンコースのサービス
ステーションのコンコースではOn Footプレイに関する様々なサービスを受けられる。
ミッションプロバイダー
何人かのNPCが直接ミッションを提供している。報酬の交渉が可能なのでダメもとで吹っ掛けるプレイも可能。
パイオニアサプライ
武器とスーツの売買、消耗品の売買、装備強化をしてくれるお店。ほぼ全国チェーンでどこにでもある。
店によって品揃えに差があり、グレードが高かったり、エンジニア強化済みだったりすることが稀にある。(高いと1千万くらいする)
また、アナーキー星系では消耗品としてE-Breachを販売している。鍵付きコンテナをハックして開けるチップであり、サルベージミッションで稀に必須なのでやるなら買いだめしておきたい。高いけど。
装備の在庫確認も含めて、始めて立ち寄ったステーションでは一度覗いてみるといいだろう。
コンコースバー
ややサイケな雰囲気のバーだが、なぜかバーテンダーがOn Foot関連素材の交換、買取を行っている。マテリアルトレーダーのようなものと思えばよい。
素材は現金で買う事は出来ず他の素材と交換。ただし現金で売ることはできる。
地上の基地を襲撃したり、サルベージミッションなどを地道にこなせば序盤からそれなりの収益は出そうだ。
武器強化時の素材調整にも便利だが武器やスーツの設計図といった、一部激レア扱いの素材は交換で入手できない。基地のパワープラントなどを襲撃してパクるしかない。
Apex-インターステラートランスポート
CMDRを別のステーションへ運んでくれるシャトルを手配する。長距離便なら他星系へ飛ぶことも可能。
地上にいるときはメニューから直接チャーターすることもできる便利なスペースタクシーである。
地上に行きたいけど着陸が下手、戦闘で自分の船を壊すのが怖い、移動操作がめんどい、などの諸事情があるなら利用するのも手である。特に序盤はジャンプ距離が短いので遠くへ旅したいなら利用しよう。
注意点として、このゲームにファストトラベルなどという軟弱なものは未実装なので、NPCが操縦するADARで移動する実時間がかかる。
星系内をスーパークルーズするのも実時間なので、とんでもねえ奥地のステーションとかに移動しようとするとリアルに20分とかかかることもあるのでご利用は計画的に。
また、クルーズ中、自分がWANTEDだとか、オープンで悪者に見つかるだとかで落とされる可能性もある。シャトルのパイロットとしては完全にとばっちりでかわいそうである。
サルベージ系ミッションに注意
配達ミッションなどとは違い、On Footのサルベージミッションは惑星に点在する墜落地点や救難信号へ向かう必要があり、Apexでは停留所までしか移動できない。
膨大な時間をかけて徒歩移動するハメになるのでこれらのミッションは実質SRV(とそれを運べる船)が必須となる。ロールプレイの際は注意しよう。
インターアストラ
Shipyardが存在する場合、船の売買、入れ替え、輸送など、Shipyardのサービスを提供する。
Apexで旅してきた場合は格納庫に船が無いためシャトル以外で移動が出来なくなるが、ここから輸送サービスで自分の船を呼び寄せればそのまま乗って出発できる。
何らかの理由で自分の船を乗り捨ててApexで帰還した場合まずその船を今いる港に呼ぶ必要があり、その手続きもここから行う。乗り捨てた船を呼び寄せるまでは自分の他の船に乗り換えることは出来ない。呼び寄せ開始さえすればよいので、呼んだ船が到着する前に別の船に乗って出発しても構わない。
ヴィスタ ゲノミクス
回収した生体サンプルを買い取ってくれる施設。サンプル回収がメチャメチャ手間がかかるだけあって金払いは悪くない。雑に拾ったサンプルでも150マンくらいポンとくれる。 未踏ボーナスなどが合わされば数倍に膨れ上がる。 アヤシイ天体を片っ端から地表スキャンすることになるがメンドイので、傭兵のときも意識して地表スキャンしておくとよい。
ガチの金策として考えると、未踏ボーナスが劇的に大きいので狙いたい。バブルの中にも稀にあるが、基本的にはバブル外をフラフラ探索していくことになるだろう。
フロントラインソリューション
Conflictzoneにおける拠点制圧戦争の手配と、賞金チケットの換金を行う。同星系内で戦争が起きていないと参加できない。
参加すると12vs12のFPSバトルが始まる。相手を倒すと5、拠点制圧すると50くらい相手のポイントを減らすことが出来る。
ポイントが無くなったチームはリスポーン不可能になり、全滅させれば勝ちとなる。
死んでも1分ほどでリスポーンするだけなのでノーリスクで金策できるが、グレや回復など手持ちの消耗品は持ち込みなのでそこは自費になる。(安いので気にしなくてもよさそうだが)どうしても気になる場合は、フィールド上に回復箱が湧いてるので使うとよいだろう。
倒した敵の強さに応じて賞金チケットが発行され、勝利チームには数十万ボーナスが入る。敵の強さ次第では2~300マン超えも狙える。己を鍛えよ。
参加すると戦闘地域までNPCが操縦するVultureに乗って移動するが、例によってファストトラベルなぞ未実装なので精神統一しつつ星を眺める必要がある。
制圧戦豆知識
自分の船で制圧戦の場所へ直接行ってもよい。SRVや船のミサイルでちょっかいかけても良い。パーティプレイで何かしらのシナジーがあるかもしれない。
ただし船だけを狙う防衛タレットに撃たれまくる。
効率的な稼ぎ方(アンド傭兵ランクの上げ方)
フロントラインソリューション経由でCZに参加すると一戦ごとに輸送時間がかかるため、自分の船で近所まで乗り付けたほうが効率が良い。
Threat3なCZに自分で向かい、近所に船を止めてSRVで参戦、試合が終わったらリジョインで直ちに次の試合が開始される。
Threat3のCZでは敵がプラズマ武装、シールド強化済みでクソ固く難しいが、1キルあたり5~8マンくらいもらえるので漁夫や集中攻撃を上手く回せばものすごい勢いで稼げる。Threat1のCZでは1キルあたり4000くらいであることを考えると価値は10倍以上。SRVでタックルやロケランも活用しつつモリモリ稼ごう。
ターミナル
ミッション受注など各種サービスを受けられる端末。装備の変更もここから行う。
コンコースの各種サービスは専用窓口があるので、サービスとしてはミッション受注と罰金払いぐらいしかやることがない。ここで受けられるミッションはプロバイダーが掲示してくるものとはまた別枠。
まとめ
徒歩で空飛ぶゲームが数多ある昨今、オマケ程度に思っていた徒歩要素がそこそこ作り込まれていてとても楽しいです。
徒歩単体だとメチャおもろいとまでは言えませんが、そこにSRVや愛機が絡むとカナリ遊べます。地上爆撃用ミサイル船*3とか作りたくなってきます。飽きたら今まで通り普通に船でCZいけばいいしな。
エリデンは実は開発縮小されており
- PC版以外の開発は現在停止
- On FootのVRは未対応のまま
- 昔は追って対応、とか言ってたけど現時点で開発はしないとコメントされている
- 一応有志によるMODがあるが、オンラインMMOでMODはリスキーだよね
- 昔は追って対応、とか言ってたけど現時点で開発はしないとコメントされている
といった具合で最近いいニュースがあまりなかったのですが、今年中にパワープレイ2.0や新船(Python Mk2など)が予定されておりまだまだ遊べます。
昔飛んでいた皆様も、そうでない皆様も、たまには宇宙でコブラでもかっ飛ばしてみてはいかがでしょうか。